機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 1期 感想
- ストーリー
主人公達は、自らの生活、居場所のため。
ヒロインは貧しい人々を救うため。
様々な敵の妨害を受けながらも火星から地球へ向かう。
スケールは小さい。世界を救ったりはしない。
冷静に考えるとご都合主義を感じる部分も。
それでも結構面白かった。
- 良かったところ
2期にも続いているけれど、大切な人の死に絶叫するシーンは好き。息を引き取る瞬間までは必死に言葉を投げかけ手を伸ばすから、余計にもう何も出来ないんだって絶望感が伝わってくる。
ビスケットの時を除けば、人の死をズルズル引きずったりせずに受け止めて前に進む姿勢も好感が持てる。三日月は勿論のこと、クーデリアや昭弘やシノなんか、ね。
オルガも「絶対に生きろ」という命令をした時はビスケットの死を乗り越えられたようにも感じた。死んでもビスケットの仇をとる、をやめたからね。
- 良くなかったところ
2期に残らせておくためとはいえ、グレイズアインとの戦いでアジーとラフタは死んでただろ…と思わざるを得ない。
ビスケットを失ったことで復讐に進む鉄華団に「道を違えている」と指摘する存在がメリビットさんのみになってしまった上に、じゃあどうするの?ってところにメリビットさんでは答えられなくて印象が悪い。というかぶっちゃけ嫌いなレベル。某氏の言うアドバイス罪を感じる…。
あと敵の魅力があまり感じられない。
中途半端に良いやつみたいになってしまったガエリオは、まあ良いやつなんだけど敵として魅力的かどうかというと疑問符。
マクギリスは敵かどうかも微妙。
アインやクランクニーは清廉なる正しき人道という価値観の押し付けをしてくる。
そして何よりあかんのはガエリオ、アインが差別主義者なこと。良い子キャラに見せようとしても差別主義者は器が小さく見えちゃう。
その分カルタは強くなくとも良い存在だったように思う。
- まとめ
モンターク時にマクギリスが言ってたけど、未来と今を過去の精算に充ててしまっているのかどうかって対比をしてたのかなあ。
鉄華団側にも、GH側にも、身近な人の死という共通事項があって、鉄華団は最終的に悲劇を受け止めて未来へ前進していくけれど、GHのガエリオやアインは最期まで復讐という過去の精算の為に戦っていた。まあマクギリスもそう。
途中、ビスケットの弔い合戦だー!なんて言ってオイオイ…となったりもしたけれど最終的にはそれも乗り越えた印象。ただそれが2期には生きてないからこんな考察は投げ捨てるべきかな。うーん笑えない。